2025年10月22日

【UCバークレー進学】三井愛梨が語るアメリカ留学決断の裏側と2028年ロサンゼルスオリンピックへの挑戦

三井 愛梨

 

2025年8月下旬、三井愛梨(旭タンカー所属)は法政大学を休学し、アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校(以下UCバークレー)へ留学するため日本を旅立った。

出国前は水泳の練習は控えめにし、友人に会ったり家族と過ごしたりとプライベートを大切にし、日本での時間を充実させることができたという。


|一通のDMがアメリカ留学という大きな人生の一歩に


UCバークレーへの留学のきっかけとなったのは、インスタグラムのDMに届いた1通のメッセージ。

送り主はアラバマ大学のコーチで「アメリカの大学に興味はないか?」という内容だった。


「高校卒業後の進路を選択する時、日本の大学へ進むか海外の大学へ進むか、悩んだ時期があったんです」と三井は話す。


その当時は海外へ行きたいという気持ちよりも、自分には無理だろうという気持ちの方が大きく、海外大学への進学は選択肢から外してしまったが、ずっと留学への興味は抱いていたという。

法政大学への進学を決めたのも、国際文化学部なら語学留学や海外交流など様々な経験ができると思ったからだ。

DMが届いた時はまさに学部の取り組みで、オーストラリアに4ヶ月の短期留学をしている最中だった。


|オーストラリア短期留学で見えた新しい方向性


その時のことを三井はこう話す。


「オーストラリアの短期留学に行くことは前から決まっていて、留学時期はパリオリンピックが終わった後ということも元々決まっていました。ただパリオリンピックの結果があまり良くなかったので悔しさなどもあり、少し水泳から離れたいなという気持ちもあって。最初の1ヶ月くらいは水泳はせず、現地の授業を受けて純粋に留学を楽しみながら生活をしていました。その時は過去一、太っていましたね(笑)オーストラリアで過ごすうちに、少しずつ今後の方向性について考える余裕が出てきて、新たな道を探るべく動き始めた時にたまたまアラバマ大学のコーチからDMをいただいたんです」


偶然とはいえ、三井にとっては巡り合わせのタイミングだったのかもしれない。


|UCバークレーを選んだ決め手はフィーリング


また、岡留大和選手や平井瑞希選手など、同世代の水泳選手たちが日本の大学を経ずに海外の大学へ進学したりと、トップクラスで活躍する選手たちの進路選択にも大きな刺激を受けたという。


母親からは「こんなチャンスは二度と回ってこないかもしれない。このチャンスをものにしなさい」と背中を押してもらい、三井の気持ちは固まった。


留学先の候補はいくつかあったが、どこも設備や環境は充実していた。最新のトレーニング設備や専任のコーチなど、どこをとっても魅力的だった。

最終的にUCバークレーに決めたのは、4月に訪問した時に感じたフィーリングだという。


アットホームな街の雰囲気、まわりには海や山もある。大学は丘の上にあり、景色もいい。街並みや自然とのバランスが地元の横浜に似ているという点も三井の直感に刺さった。


|世界トップ大学が求める『文武両道』


とはいえ、UCバークレーといえば世界トップクラスの大学だ。

入学する上で提示された英語の試験の点数をクリアするだけでなく、入学後も学業にきちんとついていけるかという不安は大きかった。


UCバークレーはNCAA(全米大学体育協会)に属しているため、学業の成績が不良であれば試合だけでなく練習にも参加させてもらえない。

1週間に行える練習時間も設定されているため、いつでも自由に好きなだけ練習できるというわけでもない。文武両道を重んじている学校なのだ。

だが、三井はそういう環境だからこそ、行く意味があると話す。


「今までの私は水泳が中心で、時間が許す限り練習という生活だったので、水泳以外のことに使う時間がほとんどありませんでした。練習内容もコーチから与えられた内容をこなすだけになってしまっていて、自主的に考えることは少なかったと思います。一方、UCバークレーでは練習できる時間が決まっているので、その限られた時間をどう工夫して効率よく練習するか、水泳と学業の両方で結果を出すにはどうするかなど、自主的に考える力が養われるのではないかと思っています。そのためには水泳と学業で切り替えが必要ですし、生活にメリハリをつけることによりもっと自分が成長できるのではないかと考えています」


|海外で生活したからこそ気づけた視野の広がり


また、留学がきっかけで海外選手に興味を持つようにもなったという。

これまでは海外のトップ選手について積極的に知ろうとはしていなかったが、トレーニング方法やメンタル強化についてなど知りたいと思うようになった。

アメリカのスイミングマガジンのアカウントをフォローし情報を得るようにもなった。

海外選手のサポートチームにサイコロジストやカウンセラーがいるという話を聞いた時は、衝撃を受けたという。


|三井愛梨の2028年ロサンゼルスオリンピックへの挑戦が始まる


三井にとってこれは単なる海外留学ではなく、2028年ロサンゼルスオリンピックに向けた新たな挑戦の一歩である。

環境を刷新し、水泳と学業の両面から自らの可能性を最大限に広げるための舞台としてUCバークレーを選んだのだ。

これからどんな成長を遂げ、2028年ロサンゼルスオリンピックに向けどんな活躍を見せてくれるのか。

三井愛梨の挑戦は始まったばかりだ。